北米産丸太、4カ月連続下落 12月

2018/12/13付日本経済新聞 朝刊

住宅の梁(はり)などに使う北米産丸太の12月積み日本向け輸出価格が4カ月連続で下落した。米国では金利上昇や住宅価格の高騰で住宅投資が鈍化。一方、輸送トラブルの解消もあり製材品価格の大幅な下落を反映した。

指標となる米松のIS級(直径30センチ以上)は千スクリブナー(約5.4立方メートル)当たり870ドル(FAS=船側渡し)と前月に比べ50ドル(5%)安い。屋根を支える部材に使う米松小径木(SLC級、直径20~28センチ)も830ドルと60ドル(7%)下がった。

米松丸太の商社売値は現在、1農林石(約0.28立方メートル)当たり8400~8500円(本船渡し)と4月以降、横ばいが続く。

今後は値下がりした米松丸太が輸入されるため、円相場に大きな変動がなければ売値も弱含む可能性が高い。

12月積みのIS級の価格は直近高値の4月に比べ16%下がった。2019年1月積みについては「さらに値下がりすると業者の伐採意欲にも影響するため、横ばい圏で推移するだろう」(総合商社)とみている。