2012.04.16 断熱工事
当該建物は、壁面と一部天井の断熱材にセルロースファイバーを採用しています。この材は古紙(主に新聞紙)を粉砕して繊維状(木質繊維)にしたリサイクルのエコ部材です。高い断熱性能に加え、調湿機能や、防音効果等の性能を兼ね備えています。この部材に防火性能を持たすために混入されているホウ酸により、白蟻等の害虫や爬虫類等の忌避効果もあります。このホウ酸は眼科での消毒に使用されるなど、人体や哺乳類には殆ど害の無い薬品です。セルロースファイバーは日本国内での採用率は僅かですが、欧米では主力をなす断熱材です。
 施工方法としては、壁面にシートを貼り、柱間の空間にエアーを用いて吹き込んで充填するブロー工法が一般的です。この施工時には下部写真にあるように、粉塵が舞って現場内に充満します。この点はこの工法の難点と言えます。